イベント / EVENT
平成18年度
平成18年度 市民講座
開催概要
※講師の職名は、講座当時のものです。
第1回 2006年6月8日(木) | |
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ITサバイバル 【概要】
インターネットを生活に取り入れたネット社会は、ますます便利になっていきます。しかしながら、いつでも誰とでもつながっている便利な社会は、なにかと厄介なことに巻き込まれる危険な社会なのかもしれません。 知っているようで知らないネット社会の身近なリスクを題材に、法律と技術の専門家がサバイバル術を談じます。 今回の講演では、あるIT企業を舞台に、一人の新入社員が、会社の上司で技術の専門家であるCTOや、法律の専門家であるIT弁護士から、ネット社会のリスクを学んで成長していくという設定で、対話形式ですすめていきます。 「・・・ここは、とあるIT企業が入っているビルのカフェテリア。IT企業に転職したばかりの新入社員が、上司のCTOと弁護士さんと一緒に、コーヒーブレイクへ。そこで新入社員が弁護士さんに聞きたいことがあるとか。さて、その質問を聞いたCTOは・・・」 このような調子で、3人で対話をしながらすすめていきます。ネット社会が抱える危険を避けながら、その便利さを享受することはできるでしょうか、ご一緒に学びましょう。 |
第2回 2006年7月12日(水) | |
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次世代ウェブ 【概要】
ここ数年、Webの世界では、ブログやソーシャルネットワーキングサービス(SNS)といったコミュニケーションツールの登場、検索エンジンを中心とした新しいビジネスの発展など、大きな変化が起こっています。最近は、このような現象を総称して「Web 2.0」と呼ぶこともあります。
この変化は、技術の進歩のみによってもたらされたものではなく、ブロードバンドや携帯電話の普及によってWebを利用する人々が増加したことによって、人々のWebの使い方自体が変化した結果であるといえます。 本講座では、技術・人間の両面から、新しいWebの世界を探るとともに、課題や展望について述べたいと思います。 |
第3回 2006年8月24日(木) | |
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現代暗号 【概要】
インターネットに代表されるオープンなネットワークの発展により、いわゆる電子商取引や電子政府といったネットワーク上のさまざまなサービスが現実のものとなりつつある。しかし,これらのサービスを成り立たせるためには、さまざまな不正を防ぎその安全性を確保しなければならない。この安全性確保のための基盤となるのが、守秘と認証の機能を基本とする暗号技術である。たとえばオンラインショッピングにおいてパスワードやクレジットカード番号等の秘密情報を送信する際に使われているのがこの暗号技術である。
暗号は2000年以上に及ぶ長い歴史を持つが、その大部分が設計と解読のいたちごっこであり、専門技術者によるいわば"匠の技"であった。ところが30年ほど前の公開鍵暗号の発明を契機として、近年暗号は"科学"の対象として認知され体系化されてきている。本講座では,この科学としての暗号 ― 現代暗号と呼ばれる ― について、具体的な暗号の設計・解読にも適宜触れながら概説する。 |
第4回 2006年9月13日(水) | |
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台風情報 【概要】
台風が日本に接近してくると、メディアのニュースは台風情報で埋め尽くされるようになります。現在の位置と勢力、今後の進路の予報、現地での取材活動や実況中継など、台風情報を伝える方法はかなり定型化していますが、情報技術の発展によって、従来とは異なる形式でリアルタイムの台風情報を伝えることができるようになるかもしれません。災害にも関係する重要な情報を、どのように集め、整理して、配信すればよいのか、また過去の記録を現在および将来の対策にどのようにつなげていけばよいのか、といったトピックに関して、情報学の研究者という立場から考えていることをお話します。
「参考ウェブサイト:http://www.digital-typhoon.org/」 |
第5回 2006年10月11日(水) | |
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インテリジェンス 【概要】
インテリジェンスとは何だろう?
我が国ではスパイや盗聴と言った物騒なイメージが先行しているが、その意味するところはもっと幅広い。移り変わる現実をメモや録画、録音と言った形で切り取った情報、つまり「インフォメーション」から生産されて、皆さんの判断・行動を助けてくれる知識のことだ。 海外旅行しようと思ったときに、情報を集めて行く国を決める。それからその国に関する情報を集めて、観光先や宿泊先を決める。そのとき皆さんは、無意識にインフォメーションからインテリジェンスを生産し、判断・行動に役立てているのだ。それは安保政策を立案・執行しようとする国家でも、企業戦略を立案・執行しようとする企業でも同じことである。 このようなインテリジェンスの世界の最先端に皆さんをご案内しようと思う。舞台は、そもそも「何を知りたいか」や「何を知らなければならないか」が見えにくくなっている現代社会だ。それでは情報を集めようもない!どう対処していったら良いのか・・・。 皆さんのイメージとはひと味違ったインテリジェンスを感じていただければ、と思う。 |
第6回 2006年11月14日(火) | |
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映像メディア 【概要】
ビデオカメラ、プロジェクタといった映像機器の小型化・低価格化に伴い、映像を用いた情報処理技術は日常のさまざま場面で利用され始めています。たとえば、私たちの生活基盤である日常空間へプロジェクタ投影を行うことにより、実空間そのものをコンピュータの表示デバイスとして用いたり、仮想のキーボードやマウスが机上に出現したり、日常生活を通してコンピュータ操作を行うというSF映画さながらのシナリオを実現する映像技術も提案されています。映像処理技術により実現される新しいコンピュータインターフェース技術や映像表示技術が私たちの生活をどのように豊かにしていくのでしょうか。今後の活躍が期待される情報処理技術について、これまでの研究事例を紹介しながら考えたいと思います。
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第7回 2007年1月16日(火) | |
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ユーザインタフェース 【概要】
コンピュータは仕事、学業、娯楽などの様々な活動で利用されており、私達は普段の生活でいくつものコンピュータを使うようになってきています。コンピュータを使うときに、私達とコンピュータの間を仲介するものをユーザインタフェース(UI)といいます。代表的なUIには、例えばパソコンで使われている、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)があります。私達はGUIを使うとき、キーボードから文字を入力し、マウスで位置を指定し、ディスプレイ画面から情報を読み取ります。そして、GUIではこれらの装置を単に操るのではなく、画面上に表示されたウィンドウ、アイコン、メニューなどの部品を操作して様々な処理を行います。GUIの普及によってパソコンは使いやすくなりましたが、 GUIで十分というわけではありません。例えば携帯電話には、パソコン用のGUI とは異なるUIが求められています。このように今日使われているUIには、どのようなものがあるのでしょうか。そして、それらはどのようにして生まれ、これからどのように発展していくのでしょうか。本講座では、UIの過去と現在を紹介し、その未来を展望します。
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第8回 2007年2月14日(水) | |
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最適化 【概要】
一般にIT技術による効率化というと、記憶・計算・検索などのコンピュータの得意な作業を電子化することを指すことが多いものです。しかし、コンピュータによる効率化は電子化だけではないのです。例えば車のナビゲーションシステムは、道路のデータを電子化しただけではなく、人間に代わって最も短い経路を見つける仕組みを持っています。このような仕組みは、電子化を行えばすぐにできるわけではありません。いくら速いコンピュータでも、無限に存在する経路を全て調べれば無限の時間がかかるのです。人間は直感的に物事を観察し、良さそうな経路を見つけ出すことができますが、コンピュータには直感的な作業はできません。人間もデータが巨大になると直感的に扱うことはできなくなり、なんらかの自動的な方法が必要になります。このような、自動的に最も良い解を見つける方法のことを最適化といいます。最適化は産業・行政・教育・生活などあらゆる場面で使える基礎技術です。本講座では、この最適化に関して、どのような場面で使われるか、どのようなことができるのか、どのような技術が使われているのか、といった点を中心に解説します。
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